読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

INTO THE GROOVE

洋楽/邦楽、メジャー/インディー、分け隔てなく。「今」を生きる、選りすぐりのポップミュージックを。 selected by YAMAGE

SUMMER SONIC 2016 - TOKYO 8.21.Sun(前編)

Posted 4 months agoSUMMER SONIC 20162年ぶりのサマソニ2日目のみの参加。

 2年ぶりにサマソニに行ってきました。今年は幕張2日目のみ。忘れないうちにライブレポートを書きます。

 

タイムテーブルはこちら。

 

http://www.summersonic.com/2016/timetable/images/tokyo_0821.png

 

 

 

この日の目玉は、何と言っても、レディオヘッドですね。

 

http://www.musicman-net.com/files/2016/05/f573034245637f.jpg

 

 彼等がある時期のライブから封印してきた幻の名曲“Creep”を演奏した、伝説のステージとして語られる2003年のサマソニ以来、実に13年ぶりのサマソニ出演です。傑作“A Moon Shaped Pool”を引っ提げたツアータイミングでの来日ということもあり、期待が膨らみます。

 

 レディオヘッド前の邦楽2組のブッキングが上手かったのもあると思いますが、この日のチケットがソールドアウトしているあたりに、彼等がどれだけ日本のリスナーから支持されているかが伺えます。

 

http://countdown.the1975.com/assets/gfx/The1975.jpg

 

 あと、SONIC STAGEのトリを務めるThe 1975も、今最も旬なバンドの一つで、観たい人は多いでしょう。この2組を観られるだけでもチケット代は十分ペイできるのですが・・・悲しいことに、この2組の時間帯、思いっきり被ってるんですよね・・・。ブッキングが素晴らしいだけに、残念でなりません。とはいえ、期待のアクトが目白押しのラインナップに変わりないので、迷わずチケットを購入しましたけど。

 

では、本編に入ります。

 

 

 

Blossoms @SONIC STAGE (13:30-)

 1組目に選んだのは、UKの新星ロックバンド、ブロッサムズ。BBC「Sound Of 2016」にも選出されていた期待の新人で、デビューアルバムが全英チャートで初登場1位を獲得したばかり。レディオヘッドといい、The 1975といい、前日のラット・ボーイといい、今年のサマソニはUKロックのオイシイところを押さえていて素敵です。今話題のブロッサムズ、僕もすごく楽しみにしていました。


 ただ、実際に観てみると、良くも悪くも音源通りといった印象でした。メロディセンスは光るものを感じたのですが、全体通して演奏が淡々としていて、ライブで聴く醍醐味をあまり感じられず。ギラギラした80sニューウェイヴ・サウンドを現代にアップデートした音自体は聴いていてときめくものはあったのですが、パフォーマンスが地味なせいか、印象に残らず、冗長に感じてしまいました。アコースティックパートを挟むことでアクセントをつけていたようですが、かえって冗長さを助長しているような気がしてしまいましたね。

 

途中で抜けて、隣のMOUNTAIN STAGEへ。

 



Mayer Hawthorne @MOUNTAIN STAGE (13:50-)

 メイヤー・ホーソーンは、アメリカ・ミシガン州出身のソウルシンガー。かねてからブルーアイド・ソウルの新旗手として注目されていた人でしたが、近年、ジェイク・ワンとディスコ・ソウル路線のタキシードを組んだのが記憶に新しいです。

 

 黒人女性ヴォーカル含む、バンド編成でのゴージャスなステージ。僕が会場に到着したころには、すでにMOUNTAIN STAGEがダンスフロアと化していました。メイヤーって格別歌が上手いわけではないんですけど、恍惚の表情で気持ちよさそうに歌うので聴いていて心地好い。高音域での声の伸ばし方がセクシーで、ブルーアイド・ソウルの先輩、ダリル・ホールを彷彿とさせるものがありました。隣にいたアフロヘアーのサポメンがジョン・オーツみたいだったので、ホール&オーツのパロディかと思えてしまうほど。

 

 ハイライトは、タキシードの“Do It”。やっぱりこの曲人気なんですね。頭のコーラスが流れた瞬間、わっと歓声が起こりました。そのあと、エアロスミス&Run-DMCの“Walk This Way”で会場を沸かせたかと思えば、そのまま自身の“The Walk”につなげるファイン・プレー。そして、“Love Like That”で締め。と思いきや、ラストはティアーズ・フォー・フィアーズの“Everybody Wants To Rule The World”!これは僕も大好きな曲なのでずっとニヤニヤしっぱなし。70sソウルからディスコ・ブギー、そして80sのニューウェイヴからAORまで、幅広い音楽性をナチュラルに繋いでしまう懐の広さに、彼を見る目が変わりました。自然と身体を横に揺らしてしまう、メイヤーと観客の幸せそうな笑顔が印象的な、至福の一時でした。

 

 


METAFIVE @SONIC STAGE (14:45-)

 METAFIVEは、高橋幸宏小山田圭吾砂原良徳TOWA TEI、ゴンドウトモヒコ、LEO今井による日本のスーパーバンド。この6人が揃ってフェスに出演することって、今後どれだけあるでしょうか。始まる前から後ろの方まで客が入ってました。

 

 オープニングSEと共に、バックのLEDパネルにキネティック・タイポグラフィで構成された白黒の映像。「METAFIVE」の文字が映り歓声に包まれるなか演奏スタートですが、素晴らしいの一言でした。エッジィなテクノサウンドボトムラインをガチッと固めつつ、そこにファンクを取り込んで動きをつけたり、ニューウェイヴやヒップホップの要素を入れて色味を変えたりと、縦横無尽に音像を変形させてしまうレンジの広さは、この6人だからこそなせる技ですね。

 

 あと、巨匠たちに囲まれながら、LEO今井がきちっと存在感を示していたのがよかった。最初のMCで、高橋さんが「レオくん、今日は気合い入ってるね〜」っていじってた時に改めて思いましたけど、彼、このメンバーの中だと圧倒的に若手なんですよね。なのに、物怖じしせず肝の座った、華を添えるパフォーマンス。他のメンバーがどれだけ偉大だろうと、彼がいなけばこのバンドの見え方は大分違ったでしょうね。2年前のサマソニで観た森高千里 feat. tofubeatsの時にも思いましたが、ベテランが若手にチャンスを与える形での良質なコラボレーションは今後も増えていってほしいなと思います。

 

 

 

Cashmere Cat @MOUNTAIN STAGE (15:10-)

 

 ノルウェー出身のDJ/プロデューサー。まだEPを3枚しか出していないにも関わらず、アリアナ・グランデカニエ・ウェストといったビッグネームとの仕事で一躍有名になった人です。ハドソン・モホークに通じるエレクトロ・ベースミュージックを軸に、R&Bやトラップ、ヒップホップなど様々なジャンルを飲み込み、浮遊感のある独自の音世界を生み出しています。


 静寂のなか鳴り響く水滴のような繊細さと、それを自ら破壊するような凶暴さをあわせ持った、創造と破壊を繰り返しながら神秘的に展開していく物語性の高いDJでした。バックの色調を抑えた大自然の映像も相まって、絶えず大きな河を流れていくような、密林の奥深くに迷い込んだようなトリップ感があって心地よかった。自身の曲とリミックス・ワークに加え、中終盤でのアリアナとの“Be My Baby”や、カニエとの“Wolves”がフックとして効いてましたね。ヴィジュアルへの意識含めてよく計算されているなと思いました。

 

 プレイに関しては申し分なかったんですけど、強いて言うなら、もっと遅い時間、できれば深夜に、もっと小さいハコで観たかったですね。客がまばらな昼間のMOUNTAIN STAGEではちょっと酔いきれなかった。

 

長くなってしまったので、ここで一旦区切ります。